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特集記事 「人との出会いとやりがいに溢れた環境で新しい建築と10年後の仕事のあり方を模索する」ISHINOMAKI2.0・松下嘉広さんインタビュー

私にとっての右腕体験2289viewsshares2015.03.26

「人との出会いとやりがいに溢れた環境で新しい建築と10年後の仕事のあり方を模索する」ISHINOMAKI2.0・松下嘉広さんインタビュー

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東日本大震災を経験した石巻を、震災前の状況に戻すのではなく、新しいまちへとバージョンアップしようと、2011年5月に設立されたISHINOMAKI2.0。石巻に元からあるリソースと石巻市外のありとあらゆる才能と結びつけ、これまでにないコミュニケーションを生み出しています。2014年9月から「右腕」として活動する松下嘉広さんにお話を伺いました。

ーここへ来られるまではどんなお仕事をされていましたか。

現在30歳ですが、高校を卒業したあと建築の施工会社で現場監督をしていました。高校時代から設計をやりたいと考えていたので、内装設計を学ぶためにイタリアに留学し、学校と並行してフィレンツェ大学教授の設計事務所でインターンとして働きました。日本に帰国した後、多数の設計事務所に電話をかけて勤め先を探し、雇ってもらうことのできた愛知県の事務所で4年ほど勤めました。震災があったのは設計事務所に入ったばかりの頃でした。

ーなぜ、ISHINOMAKI2.0で働くことになったのでしょうか。

自分は建築が大好きで、人が大好きだったので、新しい建築のあり方を考えてみたいと思うようになりました。例えば、コミュニティセンターの建物をぽんと作るのではなく、地域の人と一緒にコミュニティセンターを作っていくようなイメージです。
また、震災のことはずっと気になって何かしたいと考えていました。色々と調べている中でNPO法人ETIC.の主催する右腕マッチングフェアが開催されることを知り、そこでまちづくりができる団体を探したところ、ISHINOMAKI2.0と出会い、面白そうだと感じました。2014年9月からここで「右腕」として働いています。

ー現在どんなお仕事を担当されていますか。

元々、ISHINOMAKI2.0が石巻市から受託している「地域自治システム」のサポート事業を担当する「右腕」としてここへ来ました。
地域自治システムというのは、市よりも小さな単位の地区で、地域住民自身が地域の課題を解決していく取組みです。地区で立ち上がった協議会の委員の皆さんと話し合いながら、地域包括ケアやお祭りの企画、地域を発見する地図の作成といった活動を共に考え、実施しています。
現在は仕事の幅を広げて、まちづくりやコミュニティ政策の業務を広く担当しています。たとえば、復興公営住宅入居に関する住民説明会の開催を支援したり、「シビックプライド」つまり、石巻に誇りを持つ人を増やすための企画といったこともしています。
どの活動も、自分はあくまでもサポートする側なので、プレイヤーになってはいけないと考えています。

ー仕事のやりがいはどんなところにありますか。

1つは、人と多く関わることができることです。例えば地域自治システムの仕事で出会う協議会の委員は、自ら手を挙げた住民の方です。自分は仕事としてやっていますが、委員の方は完全ボランティアで活動している。本当にすごいなと思います。
また、ISHINOMAKI2.0はどんどん仕事を任せてもらえる環境です。そんな中でもリーダーの松村さんの人の話を聞く姿勢やファシリテーション力は自分にはないもので、学ぶ点がたくさんあります。

ー石巻の生活環境はどうですか。

住みやすいと思います。家を決めずに石巻に来たので、最初は同僚の家で一緒に暮らしていました。仕事で出会った協議会の方々に「家を探しています」と宣言したところ、今の家の大家さんを紹介していただき、今は市内の一軒家に住んでいます。

ー今後の展望を教えてください。

「右腕」としての期間は8月末までですが、その後も何らか石巻とつながっていきたいです。また、いずれ実家に戻ることになると思いますが、例えば地域自治システムの仕組みを自分の地元に持って帰り行政に提案することもできるのではないかと思います。
自分自身のゴールは見えていませんが、施工、設計、まちづくりに関わった経歴は、自分の強みになると思います。自分にしかできない仕事をしよう、そして建築でもコミュニティでもない「今後10年で新しくできる仕事」の1つをする人になろうと考えています。

聞き手・文:WORK FOR 東北事務局(本稿はWORK FOR 東北より寄稿頂きました)

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