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特集記事 地域のお母さんのアイデアを商品に!課題解決ワークショップ(NPO法人PeaceJAM編)

リーダーがビジョンを語る2250viewsshares2014.03.26

地域のお母さんのアイデアを商品に!課題解決ワークショップ(NPO法人PeaceJAM編)

震災後、各地で手仕事づくりや女性の雇用機会づくりが数多く生まれてきたが、一方で子育て世代を中心とした人口流出が進んでいるという現状がある。
りぷらす2

(図:NPO法人ETIC.プログレスレポートより)

「子育てがしにくい環境だから」という理由が聞かれる中、子育て世代の女性の仕事と暮らしをどう育てるか?という問題は、被災地のみならず日本各地で取り組むべき課題の1つではないだろうか。

NPO法人PeaceJAM(ピースジャム)は、宮城県気仙沼市で赤ちゃんとお母さんを救済する団体として東日本大震災後、発足。 「赤ちゃんのミルク代・おむつ代をお母さん自身が稼げるように」 をモットーに、ジャムの製造と縫製を事業として行っている。これまでの雇用の現場では 「忙しい時期にだけ働いて欲しい」 といった雇い手都合の雇用という印象が強かったが、代表の佐藤賢氏は、「働く女性(お母さん達)の目線での働く環境づくりをしたい」 と考えていた。 また、運営者として 「雇用者の当事者性をどう引き出すか」 、という悩みは少なくはないが、佐藤代表も同様に 「働くお母さん達がより主体性を持って、組織運営に関わって欲しい」 という思いを持っていた。

そこで、今回は以下の3点を目的として「課題解決ワークショップ」を開催した。※「課題解決ワークショップ」とは、課題を発見。解決するために関係するステークホルダーが集まり、対話形式で本質な問題の発見と解決先を探っていくためのワークショップである。

①新しく出来る工房を居心地の良いものとするためのアイデアを考える
②新商品に関するアイデアをパートタイムスタッフで考える
③以上を通じて、パートタイムスタッフの主体性を引き出し、運営メンバーとの関係性構築および新しい工房でのスタートをスムーズなものとする。

今回はNPO法人PeaceJAMの代表佐藤氏、共同経営者2名、PeaceJAMで働いているお母さん6名(ジャム部門1名、縫製部門5名)計9名が参加し、一般社団法人こはくの岩井秀樹氏のファシリテーションでワークショップは進行した。この日が現在建設中の新工房のお披露目ということもあり、参加者の子供たちが工房のキッズルームとなるスペースを駆け回り、とても賑やかな雰囲気でスタートした。

ピースジャム1 (1)

まず、PeaceJAMを立ち上げた佐藤氏、共同経営者の齋藤氏(経理・工房建設担当)、高橋氏(製造管理担当)の経営幹部3名のこれまでのストーリーを時系列で整理し、PeaceJAM運営の思いを共有した。その後、参加者のお母さん達も時系列で「PeaceJAMで関わっている中で嬉しかったこと」「少し気分が落ち込んだこと」について共有を行った。

全員のこれまでの思いや、なぜPeaceJAMに関わっているのかを共有した後、アイデア出しのセッションへ。お母さん達はこれまであまりアイデア出しをする機会がなかったということで、ブレーンストーミングの練習として、子供の名前を中心に書き、8つの枠内に「子供のためにあったら良いもの」を挙げていった。

ブレーンストーミングの練習を受けて実施したアイデア出しのテーマは2つ。1つは現在建設中の新工房の各部屋に、どのような機能があったら良いかについて。入口・公園・ジャム室・縫製室・事務室など各所についての意見が挙がった中、特に子供が自由に遊べるキッズルームについての意見が集中し、 「空気洗浄器が欲しい」 「床は今よりもっと柔らかい方が安心」「子供がお絵かきをしても簡単に消せる壁紙に出来ないか」などの意見が挙がった。工房を建設中の経営幹部3名のお母さん達の意見に深く頷き、メモをする姿が印象的だった。

2つ目のテーマは、ジャムと縫製でどのような商品があったら良いかについて。「女性だったらこんな商品があったら嬉しい」「今の材料でこんなものが作れるのではないか」といった、お母さんならではの視点での意見が挙がった。 また、ジャム部門の参加者は1名だったが、縫製部門の5名もジャムのアイデア出しに参加し 「ギフト用ジャム」「宮城県の素材でのジャム」「青汁などを使った不味いジャム」など短時間にも関わらず、こちらも数多くのアイデアが挙がった。

PeaceJAM佐藤氏は 「あまり主体的ではないと思っていたお母さん達がたくさんのアイデアを持っていたことに驚いた。普段は自分が前に立って会議を進めることが多いので、自分も参加者の1人としてワークショップに参加することで、お母さんの率直な意見を聞けたのは大きな収穫だった。今後も上手くワークショップという形を使って、お母さん達と商品開発について議論をしていければ」と語った。
また、参加したお母さんは 「いつもの会議とは違う環境や違う進め方で、楽しかった」 「普段は大人数だと意見を言いにくいが、ふせんにアイデアを書き出すスタイルだったので自分の意見を伝えやすかった」 と、双方にとって有意義な場だったようである。

今後はこのアイデアを元に、新しい工房については出て来たアイデアをマネジメントメンバーで実施可否等を検討していく。 また、新商品のアイデアについては今回、沢山のアイデアが出て来たので、改めて3月末ないしは4月上旬に更にアイデアを詰めていくワークショップを実施し、具体的な新商品開発へと結びつけていく予定である。

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