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特集記事 伝統をかわいく、身近に!会津木綿ブランド「IIE」ー 作る人、使う人が幸せになれるもの作り

東北発!のモノ・サービス12079viewsshares2015.02.11

伝統をかわいく、身近に!会津木綿ブランド「IIE」ー 作る人、使う人が幸せになれるもの作り

会津木綿を扱ったブランド「IIE」(イー)の商品が話題を呼んでいます。IIEの人気商品はこちらのストール。

(会津木綿ストール 写真提供:IIE)

(会津木綿ストール 写真提供:IIE)

会津木綿を素材に使っているので、保湿性、通気性、吸水性に優れ、家庭でも洗濯ができ、お手入れ楽々なのが好評とのこと。また、少し肌寒いときに羽織ったり巻いたり、暑いときには日よけや汗拭きに、オールシーズン使えます。種類はベージュ・ブラウン・黒などのシンプルな無地系から、赤・青・紫などのカラフルな縞模様まで100種以上あり、細かな縞の入った「やたら縞」が人気だそう。

(やたら縞 写真提供:IIE)

(やたら縞 写真提供:IIE)

オープンしたばかりのIIEのwebショップでも40種以上の柄が取り揃えられています。

会津木綿とは?
(会津木綿工場の様子。70年以上前の豊田織機を修理しながら使っている。写真提供:IIE)

(会津木綿工場の様子。70年以上前の豊田織機を修理しながら使っている。写真提供:IIE)

400年以上の歴史がある会津木綿は、当時の会津藩主が綿花の栽培を奨励し、地域に根付いてきました。特徴の縞柄は、会津地方の中でも地域それぞれに独自の縞があり、縞を見るだけでどこから来た人かわかったそうです。

明治から大正にかけて機械織りが導入され、会津木綿作りは一大産業となりましたが、戦後、農作業の仕事着としての会津木綿の需要は縮小し、50年程前に9社あった織元も現在は2社となりました。その内の一社、山田木綿織元は、控えめな柄から、様々な用途に使えるように色使いやデザインを工夫していき、全国に会津木綿を卸しています。

(右側が昭和30年代始めの頃の縞帳、左側が現在使用中の縞帳。緯糸と経糸の組み合わせ、縞の太さで、会津木綿の変化の可能性は無限に広がります。 撮影:馬場加奈子)

(右側が昭和30年代始めの頃の縞帳、左側が現在使用中の縞帳。緯糸と経糸の組み合わせ、縞の太さで、会津木綿の変化の可能性は無限に広がります。 撮影:馬場加奈子)

(ストールのフリンジを一つずつ手作業で作っていく。作業を担うのは仮設住宅に住む女性や、地元の女性たち。 写真提供:IIE)

(ストールのフリンジを一つずつ手作業で作っていく。作業を担うのは仮設住宅に住む女性や、地元の女性たち。 写真提供:IIE)

 

会津木綿のご祝儀袋もデビュー

2014年11月11日にデビューした会津木綿を使ったご祝儀袋。「使い捨てはもったいない」という気持ちから生まれたこの商品、「御祝」の文字は福島市の書家藤本菜月さんのオリジナル、縫製や水引までひとつずつ地元の方々によって作られた一品で、お祝いの後はハンカチとして使えます。もらった方も嬉しくなりますね!

 

作る人、使う人が幸せになれるもの作り

 

織元の努力によって進化していった会津木綿を使った商品づくりをしているIIE。

IIEでは、「作る人と使う人が幸せになれるもの作り」を大切にしています。ブックカバーであれば縫製をシンプルに、ストールは自宅で手作業でできるような作業にするなど、それぞれの得意なことで、作り手さんも関わり続けられるように、作り手にも優しい商品になっています。

 

IIEの作り手さんに配られる新聞「それ、iieね!」には、IIEの製品を愛用している方々のエピソードやお知らせが紹介されています。地元の女性が父の誕生日にストールを贈ったお話、会津在住のカップルが地元のものを集めたオリジナル引き出物カタログを作り、そこにIIEのストールを加えたお話など、使う人と作る人の距離がぐっと近くなります。

(写真提供:IIE)

(IIE事務所にて。撮影:馬場加奈子)

織元の山田さんは「IIEの柔軟な発想にとても期待している」とおっしゃっていて、IIE代表の谷津拓郎さんも「伝統をみんなで使いながら残していきたい」と語ります。

 

IIEの今後の展開に期待したいと思います。長年受け継がれた素材が、また新たな形で広まっていきます。

 

●IIEの成り立ちのストーリーが気になる方はこちら

谷津拓郎さんへのインタビュー記事「最後まで続くつながりでありたい」会津からはじまるものづくり

(書き手:馬場加奈子  取材協力:IIE、山田木綿織元  写真:IIE、馬場加奈子)

 

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