化粧品の製造・販売を行う株式会社の本社を石巻に置き、ネパールで製造した化粧品を輸入し、日本全国に販売します。本事業を通じて、石巻の女性の雇用を創出します。また彼女たちが、事業を通じてネパールの困難な状況にある女性たちを支える側になることで、自尊心回復に貢献します。

事業を始めたきっかけ

私自身が石巻出身で祖母と叔父夫婦の家が津波の被害に遭ったということもあり、震災の2週間後から炊き出しなどのボランティアに参加してきました。昨年3月末からは本業（化粧を通じた途上国支援団体Coffret Projectの代表理事をしております。）を活かし、40社の化粧品メーカーから寄付された10,000点の化粧品を、石巻・福島に届けてきました。阪神淡路大震災の際に、化粧品を使いたい被災された方のニーズが非常に多かったにも関わらず対応できていなかったことから、本物資支援を実施致しました。この取り組みは、多くの避難所で歓迎され、女性の精神的ケア、笑顔をつくる支援となりました。昨年6月以降はコミュニティ作りを目的に、月に一度のペースでビューティ関連のイベントを開催し、地域を元気づけるお手伝いを実施してきました。

石巻の女性達と接するなかで、生活に必要なお金を稼ぐために、本格的な雇用の創出の必要性を強く感じ、石巻を拠点に化粧品ビジネスを立ち上げようと決めました。私は2010年よりCoffret Projectの活動で支援してきたネパールで、女性の雇用創出を目的とした化粧品ビジネスの立ち上げ準備をしてきました。その日本側の拠点（配送やコールセンターなど）を石巻に置き、石巻とネパールの困難な状況にある女性達の仕事を作りたいと考えています。以上を通じて、支援を受ける側だった女性達も、自分たちがネパールの女性達を支える側になるということで自尊心を回復できると考え、本事業を石巻を拠点に立ち上げることを決めました。