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震災における備蓄商品開発プロジェクト

三橋 由佳 /宮城県

三橋 由佳

事業概要

本事業は、緊急時や震災時において、備蓄商品を開発・販売する。

今回のような広範囲にわたる津波などの震災では、避難所生活が長期化し、また仮設住宅における生活においても運動不足や栄養バランスの崩れから、健康を害する方が多く見られた。この問題を解消すべく、避難所生活の際に、単に備蓄商品という位置づけだけではなく、栄養に配慮した備蓄商品を東北から発信していきたい。

事業を始めたきっかけ

東日本大震災のような長期にわたる震災被害では、1か月から6カ月の間、インフラが整わないということから、電気が繋がらなく、生鮮食品の保存ができないため、一年を過ぎた今、栄養・健康被害が高齢者を中心に出てきております。
震災中は、アレルギー体質の方は無理をして備蓄商品を食べていた現状があり、アレルギー体質の子供を持つ親は、とても食について苦労をかけたことと、子供に対して何もしてあげられなかったことを嘆いていました。そのほかに、長期にわたる炊き出しでは、おにぎりと汁物系がほとんどでタンパク質やビタミンの補給ができずにいました。


現在、日本の各地で備蓄商品に関する意識が高まっているものの、その中身について市民はまだ理解が乏しく、震災を受けた東北の人間だからこそ、あの時こういう商品があれば良かったという生の声を商品化につなげ、主婦としての視点も入れながら本当に必要な備蓄食品の商品化を目指していきたいと思います。
当社は、まだ新しい会社ですが、商品開発者は経験豊かな人材を有し、食品メーカーに対して製造の委託を受け、商品開発の提案を行っています。 このノウハウを活かして、アレルギー体質の方や備蓄離乳食、備蓄介護食などの商品化をすすめ、その技術を一般商品にも転用していきたいと考えています。


また、震災備蓄商品関する開発ということで、多賀城市の後押しもあり、現在SONY仙台の中に事務所を構えており、自治体と連携しながら商品の情報発信も進めていきたいと考えています。
自治体の備蓄一覧をみても、サバイバルパン、サバイバルフーズ、α米、水、クラッカー、フリーズドライで品そろえが悪いということを市民は知らず、自治体としても、栄養価のある備蓄商品をそろえていく方向性です。
今後は周辺自治体をはじめ、全国の市民の方に美味しく栄養のある備蓄商品を提供したいと考えています。

プロフィール

□職歴
三井住友海上火災保険株式会社

□復興活動履歴  
震災直後から地域の炊き出しの支援、物資の配給などを行っておりました。また、避難所及び仮設住宅において栄養指導などを実施しておりました。

【ひとことコメント】
一般の非常食を摂取することが難しい、アレルギー体質の方や乳幼児・高齢者等に配慮した高栄養でおいしい備蓄商品の開発・製造・販売を行います。手軽にタンパク質やビタミンの補給ができる備蓄商品を東北から世界へ発信して行きたいと考えています。
また、商品を製造する際にはいわゆる被災弱者と呼ばれるような障がいをもった方を積極的に雇用していきます。