みちのく起業 一期生メンバー紹介
一般社団法人マーマメイド
宮城県石巻市(鮎川浜)
【HP】 http://mermamaid.com/
事業概要
◆事業内容
震災後より、漁網の補修糸を用いたミサンガ作りを行なってきた牡鹿漁協女性部・有志「マーマメイドマーマメイド」による地元海産物を利用したお弁当・飲食店運営事業。もともとあった飲食店が壊滅状態の石巻市牡鹿半島において、大きさや形のキズの問題により市場に出回らず活用されなかった海産物を、古くから親しまれる地元の調理方法を用い、心休まる場所を求める地元住民の方や、地域の食材を求める観光客・ボランティア、工事者等に向けて提供していく。
◆事業展開
地元住民や工事関係者向けに注文販売からお弁当事業を開始。地元の担い手となる女性達の店舗運営への慣れや日々の業務の改善を行なっていきながら、担い手のお母さん達のペースに合わせて、地飲食店の営業へとステップアップしていく。
次年度以降は、地域に関係を持ってもらった皆さんと関係・繋がりを継続していくため、加工品の開発や販売を検討していく予定。
事業を始めたきっかけ
そもそもの事業を取り組むキッカケとなったのは、ミサンガの販売支援を行う中で、作り手のお母さん達から出た「みんなで集まる場所が欲しい」。その一言からだった。出入りさせてもらっていた地域は、もともとあった飲食店が震災の影響でほとんど壊滅状態になり、人がふらっと集まれる場所がなかった。仮設に住まれている方も在宅の方も関係なく集まれる場所があれば、という思いから本事業はスタートした。
集まれる場所を作りたいという思いに加え、本事業の担い手となる漁師のお母さん達が震災前から夢として描いていた、旦那さん・ご家族が携わっている海産物を美味しく提供していきたいという夢が加わり、「集まれる場所」から「地元の海産物を使った飲食店」へと構想は変化していった。 先々へは、このお店を通じて、地元の人だけでなく地域外から来てくれた方とも交われる場、豊かな海産物はじめとする地域の魅力を発信していくコミュニティの中心となることを目標としている。
早稲田大学商学部を卒業後、2009年よりアクセンチュア株式会社戦略グループにて、製造業・流通業向けのコンサルティング業務に従事。通信ハイテク、食品メーカー向けに新規事業企画・立ち上げ支援、営業改革などを実施。2011年9月より社内ボランティア休職制度を利用(2012年7月末に正式退社)し、「一般社団法人つむぎや」の立ち上げ及び活動に参画
2011年7月からマーマメイドのメンバーと連携し、漁村ならではの素材である漁網を利用したミサンガの製作・販売支援プロジェクトに従事。全国のイベントや、店舗、購入希望の団体などと繋ぎ販売機会を創出。売上を一部積み立てながら、つむぎやとしてファンドレイズを行い、2012年7月に建物が完成。同月、お弁当屋としてオープン。一般社団法人マーマメイド設立時より経営まわりの業務をサポート。
【ひとことコメント】
支援する側・される側という構図を超え、東北の地元にもともとある素材を用いて、地元の方たちが主体的に担い手となる事業を作って行く事を目標としています。事業に関わる方たちの思いをくみ取り、担い手となる地元の皆さんのペースを乱すことなく、一つ一つ丁寧にカタチにしていくことを事業において大事にしていきます。