みちのく起業 二期生メンバー紹介
滞在型ホースセラピーサービス事業
橋田 聖子 /岩手県遠野市
【facebook】 http://www.facebook.com/hugplat.tono
事業概要
岩手県の自然と馬を核とし、老若男女の心の回復を目的とした滞在型ホースアシステッドセラピーのプログラム開発・実施
事業を始めたきっかけ
今回の震災により、無作為に積み上げられた高齢化・少子化等の社会的課題、地域の潜在的問題や心身のストレスの問題等が急速に顕在化したと思います。そして、社会全体がこれから直面する問題への解決策をいち早く必要としているのが今の東北であり、これからの日本は東北から学ぶ時代がくると思います。
現代の日本社会は生きることが困難で複雑に感じられ、無理をしてしまったり、疲れている人がたくさんいます。そんな中で、素直に笑えたり、認め合えたり、自分の人生を見つめ直す勇気を出すにはエネルギーが必要だと思います。生きてきた一歩一歩を信じ、自分らしくいられる居場所、気持ちに寄り添う存在、そして社会の中での役割が必要だと考え、馬のいる穏やかな風景の中、東北にそれらを共有できる場所を作っていきたいと思っています。
馬のいる暮らしの中で、自然と調和する馬本来の持つ美しさ、人に与える「癒し」の力を感じてきました。社会に出て福祉を学ぶ中でも、馬たちの対話を通して心を回復していく人々の姿からも学ぶことも多く、このような馬の特性を活用できれば、ひとを元気にすることができるのではないかという思いを強くしました。
現在、精神保健福祉士として医療機関で働く中で、被災地での課題が抱える心理社会的問題に通底するものを感じており、複合的なこころの問題の解決には、時間だけではなく、適切な機会と場所、そして関わりが重要です。復興に向けても人々の心身の健康が必要であり、自然や馬が持っている人への心身の回復効果を活用して、新しい取り組みを岩手から全国に発信していきたいと考えています。
【ひとことコメント】
馬と、馬のいる空間には、人を穏やかに、素直にする力があります。乗馬による身体的な健康の維持増進効果だけではなく、馬と共に過ごす経験には、日々のストレスや孤独感を解消し、自信を回復させる効果があります。馬を中心にした滞在型プログラムを通して、自然や社会とのつながりを感じながら、人が自分自身で回復する力を養い、人生の楽しみや幸せへのきっかけとなれる場を提供していきたいと考えています。