みちのく起業 二期生メンバー紹介
ホールアース自然学校 福島分校(仮)
和田 祐樹 /福島県
【Web】 http://wens.gr.jp
事業概要
社会教育の場を利用した、主に高校生を対象とする、育成事業。
環境教育・自然体験活動のOJTやサポート、有力講師陣の講演、共に行うワークショップや過ごす時間、イベント企画・実施などを通じて、皆が己の生き方の可能性を広げていく。
災害を経て、変化した社会情勢の中、自ら思考し、自ら歩み続ける若者を育てる。
事業を始めたきっかけ
◆「日常」「当たり前」を取り戻したい
幼児・児童が自然の中で遊ぶ機会を創造し、質の高い自然体験活動を提供することによって、本来福島にあった、自然資源・文化の伝承を行いたい。あわせて、文部科学省が2011年9月9日に発表した「福島県内で一定の放射線量が測定された学校などに通う児童生徒等の日常生活に関する専門家ヒアリングについて」において、⑤屋外活動の制限による影響について、⑥スポーツや身体運動等の必要性についての中で触れられている、子どもたちにとって必要不可欠である、“遊び(体験活動)”の時間を取り戻す。自ら自然の中に赴き、“遊ぶ”ことのできる子どもたちを育てたい。
◆夢描き、誇り持つ次世代・次々世代の育成
教育の中で自然体験活動の重要性が叫ばれて十数年。6月に成立した「原発事故子ども・被災者支援法」内においても、その必要性に言及されているが、人と自然の距離はまだまだ近づく余地はある。
教育活動は、成果が出るまでに長い時間を要する。長期的かつ持続可能な形で行うためにも、自然と人の橋渡しができる担い手を育成したい。
また、震災を経て経験したこと、新たに気づかされた福島の魅力を自らの誇りとし、さらに発掘・創造した上で、新たな価値を発信。今ある福島ないし、東北、日本全国の数ある団体をつなぐコーディネーターとしての役割を担う人材を育成したい。
◆新たな「つながり」社会コミュニティの創造
自然からだけでなく、人の歴史・文化からも学ぶ。新しいライフスタイルの提案として、ホールアース自然学校の理念でもある、「人・自然・地域の共生する暮らしの実践」を通して、震災以前から福島の抱える諸問題の解決となるよう、昔から地域にあるつながりや「結い」に習いつつも、新たな地域ぐるみの社会コミュニティを創造したい。
そして、福島県民をはじめとした日本人すべてが、自らの在り方に納得し、誇りを持って住み、働き、生きる社会を創造していきたい。
大学卒業後、09年度より現在のホールアース自然学校に入社。
年間300本に渡る大人・子どもへのエコツアーガイドや、自然体験活動、野外活動に従事。
さらには、リゾートホテルにおける親子向けプログラムの企画・運営や、エコツーリズムの推進業務に携わる。
また、岡山県青少年教育センター閑谷学校に出向し、自然体験活動プログラムの企画・立案・運営、今後センターを運営するスタッフに向けたマニュアル作成や、現地学生のリーダー養成に1年間従事。
東日本大震災後は、生まれ故郷である、福島の支援活動を個人・組織で定期的に行っている。
【ひとことコメント】
30年積み重ねてきた、環境教育・自然体験活動のノウハウそのままに、新たに未来を担う世代・人材輩出の為に、福島県に生まれ育った自身・若者の成長の場づくりを行う。
あらゆる境界線を超えて、すべての可能性を未来の架け橋へ。