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プロジェクト 浪江町営農再開支援プロジェクト

福島県募集終了11547viewsshares2013.10.26

浪江町農業の「再生」・「復興」・「発展」

浪江町営農再開支援プロジェクト

テーマ:コミュニティ・デザイン誇れる地域をつくる 活動地域:浪江町福島県二本松市 職種:事務局運営コミュニティづくり・支援

活動サマリー

東京電力福島第一原子力発電所の事故により、21000人余りの全町民が避難をした浪江町。町の殆どは原発より20km圏内の警戒区域で、その他のエリアも計画的避難区域に指定され、長期間にわたり避難を余儀なくされている現状です※。現在、福島県内だけでも、浪江町の仮設住宅は30ヶ所に分散して建てられており、借上げ住宅も含め、町民は元のコミュニティと関わりなくバラバラに暮らしています。更に県外の全国46都道府県へ6700人が分散して避難しており、殆どの職員は今まで経験したことのない業務への対応に追われています。この状況の中、復興という大きな目的達成には、量、質ともに私たち職員の力だけでは解決することが非常に困難です。
今後、浪江町は国による除染が進められ、農地の除染も行われますが、国が一旦除染した土地のその後の管理は土地所有者が行うことになります。ただ、実際、まだ住むことができない地域で、各地に避難している地権者自身がその土地を管理し続けることは難しく、営農が困難である農地を誰がどう管理・活用していくのか、という課題があります。
また、2013年4月以降、許可を得れば日中の立ち入りが可能となり、浪江町内で事業を再開する動きもあり、中には自分で表土剥ぎをした上で農業を再開している人もいます。農協、土地改良区、認定農業者会等の方々が参加し、昨年より、浪江町農業再生協議会を開催している他、自主的に住民30名ほどが「浪江町の農地を考える会」を結成する動きもあります。もともと、農業は町の基幹産業であり営農再開への住民の想いは、とても強いものがあります。町としてもそのような住民の想いを支え、産業を再生させるべく、大学等とバイオマスでの営農再開の可能性を探っています。
※2013年4月1日に線量に応じて、①年間20m㏜以下を避難指示解除準備区域、②20~50m㏜を居住制限区域、③50m㏜以上を帰還困難区域と再編した。(①②地域が8割の住民の居住地、③の多くは森林)

全町民の避難が続く中、これからの浪江町の農業をどうしていくのか、また、将来の浪江町での営農再開に向けた農地保全を行うため、農地所有者に対して農地の保全の必要性について意見交換を行い、先ずは協力して農地保全を進めるべく、復興組合の仕組みを作ります(2013年11月に土地所有者に対する意向調査予定)。農地がセイタカアワダチソウやヤナギ等の雑草により利用ができなくなっており、草刈りくらいは自分たちでやりたいという住民もいるので、自分たちの手で自分たちの故郷をきれいにしていこうという流れを作っていきたいと考えています。
また、農地保全と同時に、目標とする農業生産の再開に向け、大学や企業等からの協力を得ながら、農業者と共に将来の農業について議論し、バイオマス事業などによる営農再開につなげていきます。

業務内容

《期待する成果》
農地保全・営農再開の実現

《具体的な業務内容》
各行政区で除染が決まった地域での農地保全を実現するため、区長、関係者との意見交換の中で協力者、場所、経費の算出等を行い、国、県への申請及び要望等の調整を行います。(避難されている中での意見交換や行政区の意思決定等の調整)農地保全を実施した中での、将来に向けた実証作付け、戦略農業の提案、復興交付金を活用したプロジェクトの実施を農業者との合意形成の支援を行う。

条件

●従事期間:24ヵ月以上
●勤務地:福島県二本松市
●給与:260,000円/月(委細面談)
  →受入団体より支給
●生活支援:住宅手当なし、現地交通費支給あり、食事手当なし、赴任交通費支給なし
●その他:継続雇用の可能性あり
<条件> 2014年3月末で一旦契約形態の見直し有

リーダーからの想い

・全町民が避難された中、放射能汚染、風評等の中、雲の上をつかむようなプロジェクトです。浪江町で農業を再開する想いが、同じ町民の中でも意見できない環境があります。そんな中でも浪江町で農業を再開したいと考えている方々を支え、浪江町での農業を迷っている方が、諦めないで続けられる取組みが求められています。
・通常の自治体とは違った切り口でのチャレンジをしてきていますが、避難者の方々の期待に応えるには、さらなる復興しようとする方の気持ちを大事にしていきたい、そして継続的に実現できる体制を作っていきたいと考えています。
・少しずつ、住民が浪江町に立ち入る事ができるようになり、復興に向け動き出そうという気運の中で、住民の心が折れるのは手つかずになって荒れ果てた土地なのです。農業従事者以外であっても、住民はもともと庭木を手入れしたりと、農業が身近にある生活をしていた人たちです。また、先祖代々土づくりをしてきた農地で農業が営まれており、すぐに農業ができなくとも、見た目だけでも荒れ放題の状況を解消したいという思いが強くあります。
・これまで、浪江町に戻ることが難しいということを前提に、目の前の生活支援が中心となりがちでしたが、ふるさとの再生を視覚的にも見せていくことが重要だと思っています。
・目に見える復興を体現できる部署が少ない中で、是非、自分たちがそれを実践していきたいと考えています。
・もともと日本の農業には後継者不足やそれに伴う耕作放棄地の増加などの課題がありますが、今回の震災・原発事故により浪江町では一気に目の前に差し迫ったものとなりました。それを踏まえ新しい農業生産体系を創出しようとしており、これは被災地の復興に貢献するだけでなく、日本農業全体にとっても応用可能なものとなることが期待されます。農地の権利委譲の難しさなど日本の他地域と同様の問題はあるものの、被災地であるが故に政策立案とその実行に対する自由度は高く、大げさかもしれませんが、今後の日本農業の方向性を示すものになるのではないかと考えています。解決に向けた一つ一つの取組み(経験)が今後の日本(個人)の大きな財産となると期待しています。

こんな人を待ってます!

・地域活動に積極的に参加していた方
・出会いを大切にする方
・相手の考えを尊重できる方
・コミュニケーション能力が高い方
・課題やニーズを的確に捉え、業務設計や提案を行える方
・実家が農家の方や、農業関係に従事していた方(要件ではありません)

ETIC.の担当スタッフから一言

まだそこに住むことはできませんが、「復興組合」をつくり、除染した農地の管理のみならず、先ずは農業から、新しい産業を作っていく礎となる、とてもチャレンジングなプロジェクトです。

基本情報

テーマ 産業再生、農業・漁業・林業
主な活動地域 福島県二本松市、福島県浪江町
受入団体 浪江町役場
WEB http://www.town.namie.fukushima.jp/

個別相談会に参加する

まずは右腕について詳しく知りたい方は個別相談会にご参加ください。

代表者紹介

大和田 俊茂(浪江町産業賠償対策課 主査)

浪江町役場職員として、自身が避難者でありつつも、震災以降、農業、水産業、林業の復興に向けて取り組んでいます。
同係のメンバーとともに、避難先での営農再開支援と農業復興に必要な意見交換を行っています。町としては課題解決に向けた目標は掲げるものの、復興には町が決めるのではなく、想いのある方を中心とした取組みが重要であるとの考えから町民主体の復興を目指しております。
今後、農地の除染が進むことから、浪江町の復興のシンボルとした取組みとなるよう、農業者とともに農地保全を行い、その中で将来の担い手が浪江町で営農できるために必要な取組みを目指します。

スタッフ(右腕)紹介

岩尾恒雄(右腕)

詳細プロフィール

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