地方創生のヒントin東北
ローカル・イノベーターズ・フォーラム2016 開催レポート(1)
2016年2月27日、ETIC.は、ジャパン・ソサエティー(NY)との共催で、秋葉原コンベンションホールにて、「ローカル・イノベーターズ・フォーラム2016」を開催しました。
東日本大震災から約5年。東北は復興公営住宅の建設など復興の真っ只中である一方、人口減少・高齢化が進むなか、新しい生活や産業のあり方が問われています。
また東北は日本の課題先進地域とも呼ばれています。私たちはどのような東北、日本、そして世界の未来を提示できるでしょうか? 本フォーラムは、各地のイノベーターたちが集まり、経験を共有し、これからの地域社会のあり方をともに考えることを目的に開催されました。
冒頭では、ジャパン・ソサエティー理事長の櫻井本篤氏が挨拶に立ち、「アメリカと日本を比べると、悩むところはほとんど同じなんですよね」と指摘しました。「アメリカではハリケーン・カトリーナを除くと、どちらかというと“人災”が多いのです。民主主義を標榜している国で、工場閉鎖などがあいついでおり、社会問題化しているのです。地方をどう生き返らせることができるか、ということでは日本の状況と似ているところもあるのです。本日は、アメリカから来たソーシャルアントレプレナーなど4人の方も重要な話をしてくれると思います」と、本フォーラムの意義を確認しました。
第Ⅰ部のオープニングパネルディスカッション「東北・日本・世界から考える、地方創生にチェンジメーカーが果たす役割」では、ニューオリンズとデトロイトからのゲストを迎え、ハリケーン・カトリーナ、財政破綻、そして東日本大震災からの道のりを振り返り、これからの地域のあり方を討論しました。
第Ⅱ部のローカル・イノベーション戦略会議基調セッション「これからのイノベーションの源泉はどこにあるのか?」では、やはりアメリカからのゲストを迎え、同地でのホームレス支援の実例なども踏まえながら、NPOや社会起業家の役割について、意見交換が行なわれました。
そして第Ⅲ部、ローカル・イノベーション戦略会議では、合計14の分科会において、さまざまなテーマについて、事例報告やディスカッションがなされました。
クロージング・セッションでは、海外からのゲストや東北の起業家などが、本日の感想や今後のビジョンなどを話し、本フォーラムは幕を閉じました。
第Ⅰ部と第Ⅱ部の内容を3回の連載でご報告します。
>東北、日本、世界から考える、地方創生にチェンジメーカーが果たす役割 ローカル・イノベーターズ・フォーラム開催レポート(2)
>これからのイノベーションの源泉はどこにあるのか ローカル・イノベーターズ・フォーラム開催レポート(3)
書き手:粥川 準二(フリーライター)