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農業・漁業・林業産業再生

地元の有機農家たちと共に、ストーリーあふれる商品を作る!

都市と農村を結び付ける「ふくしま有機ブランド」開発プロジェクト(二本松市)

テーマ 農業・漁業・林業,産業再生
主な活動地域 二本松市、福島市、伊達市、会津若松市、喜多方市、東京都
活動概要 福島県有機農業ネットワークは、福島県内の有機農業に関わる農業者、消費者、研究社・技術者、農業団体や行政が連携し、福島県内の有機農業のさらなる発展や、持続可能な社会と地域づくり目指している団体です。県内の有機農家70名が所属しています。

全国で耕作放棄地の増加や米価の低下など、農業に関わる問題が叫ばれる中、福島県では東日本大震災以降の放射能汚染により、農産物価格の低迷が続いています。団体に所属するメンバーも、これまで首都圏の有機食材宅配会社や生協などを通し、都市部の消費者に多くの農産物を販売をしてきましたが、なかなか以前の売上には戻らない状況です。

そのような中、美しいふくしまの原風景をとりもどし、農業・農村の果たす役割、有機農業の価値を伝えていこうと、特に日本型食生活の主食である、玄米、大豆、小麦、雑穀の再生をすすめていきたいと取り組みをすすめてきました。今、プロジェクトでは地元の加工業者と連携して、純米酒、玄米パンの試作品に取り組んでいます。
また、これまで支援をいただいた企業や市民団体の皆さんに、福島の大地で農業体験(米づくり・大豆づくり)を通して顔の見える関係、農業の果たす役割を伝えてきました。

一方で、福島の伝統食であるエゴマを使った商品開発や、それぞれの農家の物語の見える商品作りなど、「福島県内の有機農家のネットワーク」だからこそ作ることができる商品の開発は、今後の課題となっていました。

例えば、米の販売が難しいのであれば、田んぼを使って藍染の藍を作ろうと立ち上がり、実際に藍を育て、藍染のワークショップに取り組むメンバーがいます。このようなそれぞれの農家の頑張りをサポートできないかと考えています。農業が生きがいだった人たちから農業が奪われましたが、彼らの生活と誇りを取り戻したいと考えています。

企業ファーム、研修ファームを通した交流事業と、「ふくしま有機ブランド」の加工品販売事業を一体化させた新たな組織づくりを目指します。
業務内容 ●耕せ!ふくしま有機ブランド。

農家との顔の見える関係を大事にして、地元の加工業者との連携、さらに販売促進のためのふくしま有機ネットブランドの商品づくり(ストーリー)に、リーダー(理事)と事務局スタッフ(2名)と共に取り組んでもらいます。具体的には以下のような役割です。

①企業や市民の皆さんの大豆づくり、えごまづくりの体験受け入れ窓口として事務局スタッフと連携していく。
②有機米をつかった酒蔵(大和川酒造)、玄米パン(銀嶺食品)、醤油(玉鈴醤油)、えごまなどの委託業者との加工の連携業務。
③玄米、大豆、小麦、えごまの農家との調整。
④博報堂やヤフーなど商品開発、販売促進の業務。
⑤これらをすすめるためのプロジェクト委員会の総務を事務局と共にすすめてもらいます。

また、下北沢にあるアンテナショップ「ふくしまオルガン堂」とも連携し、積極的な情報発信を期待しています。

●1年後の目標
・「ふくしま有機ブランド」の商品が作られ、加工品販売事業の基盤が作られている状態。また、理事や事務局スタッフに、商品のプランニングから営業などのノウハウが共有され、持続可能な仕組みとなっていること。
・生産(農家)・加工(地元企業)・販売(企業、市民団体、有機農産物流通業者、生協関係など)の顔と物語の見える関係が深まっている状態。
リーダーから
の想い
東日本大震災原発事故と放射能により、福島県は耕作放棄地の増大がみられるなか、市民団体や企業の皆さんとの協働の力によって地域に活気を取戻し、地元住民との新しい交流がひろがることを願っている。
小麦や大豆、雑穀が少しずつ広がって里山の原風景が再生し、子どもたちが野良で駆け回ることが福島の希望でもある。長寿国日本の食を担ってきた日本型食生活の食文化を次代に伝えていくことが私たち大人の責任でもある。この食と農の再生は農家の力だけでは限界があり、市民、企業の持っている技術やノウハウを地域に活かしていただきたいと考える。
原発のない新しい時代は地域の力と市民の力による共生の時代と思う。さらに再生可能エネルギーも農山村にこそ育まれることを考えると農家と市民、企業、大学研究者とのネットワークが必要と考える。
ウェブサイト http://fukushima-yuuki.net/
プロジェクト
の詳細
http://michinokushigoto.jp/project/9268

代表者紹介

菅野 正寿(NPO法人福島県有機農業ネットワーク 理事長)

1958年福島県二本松市旧東和町生まれ。農林水産省農業者大学校卒業後、農業に従事。現在、水田2.5ha、野菜・雑穀2ha、農産加工所(餅・おこわ・弁当)による複合経営。(あぶくま高原 遊雲の里ファーム主宰) 元NPO法人ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会理事長 現在NPO法人福島県有機農業ネットワーク理事長 ふくしま東和有機農研副会長 布沢営農組合事務局長 共著に「脱原発社会をつくる30人の提言」(コモンズ社2011年) 「放射能に克つ農の営み」(コモンズ社2012年)

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